鴻 英良(おおとり ひでなが)
1948年生まれ。演劇批評家。専門はロシア芸術思想。ウォーカー・アート・センター・グローバル委員、国際演劇祭ラオコオン芸術監督、京都造形芸術大学舞台芸術研究センター副所長を歴任。著書に『二十世紀劇場―歴史としての芸術と世界』(朝日新聞社、1998)、共著に『反響マシーン―リチャード・フォアマンの世界』(勁草書房、2000)他、訳書にカントールの『芸術家よ、くたばれ!』(作品社、1990)、タルコフスキー『映像のポエジア』(キネマ旬報社、1988)など多数。2015年から実験的な講義シリーズ「鴻 英良による挑発と洗脳のための猿の演劇論」を展開している。
海子 揮一(かいこ きいち)
建築家、アートディレクター/一般社団法人 対話工房 代表理事。1970年宮城県生まれ。豊橋技術科学大学卒業。民俗建築探求のため世界各地を旅した後、設計事務所を開設。並行して舞台美術やイラストレーションなどのアートワークを手がけた後、アート屋台プロジェクト(2008年)、一般社団法人 対話工房(2011年)の設立に参加。生業と並行して、近年では地域の映像制作や記録・編集も手がけながら、人と土地との対話の場の開拓と創造を続けている。
川口 隆夫(かわぐち たかお)
ダンサー・パフォーマー。学生演劇からパントマイムをベースにした肉体演劇を経て、パフォーマンスへと進む。90年からATA DANCE、96年より「ダムタイプ」に参加。03年以降はソロを中心に、演劇・ダンス・映像・美術をまたぐライブパフォーマンスを探求。近年は舞踏に取材した『病める舞姫をテクストに』(2012)、『大野一雄について』(2013~)を発表し、国内外をツアー。16年1月、東京・スパイラルホールにて東京・LA共同企画<公衆トイレにおける男性間の性行為>をテーマにした新作『Touch of the Other - 他者の手』を世界初演した。
廣川 麻子(ひろかわ あさこ)
特定非営利活動法人 シアター・アクセシビリティ・ネットワーク(TA-net)理事長。1994年、日本ろう者劇団入団。2009年9月~2010年9月、ダスキン障害者リーダー育成海外派遣事業第29期生として英国の劇団Graeae Theatre Companyを拠点に障害者の演劇活動をテーマに研修。この時に観劇における支援制度に衝撃を受け、日本でもこのような仕組みを創りたいと仲間たちとともに2012年12月に観劇支援団体「シアター・アクセシビリティ・ネットワーク」を立ち上げる。2013年4月より個人事務所「ヒロカワ企画」を設立。俳優、制作、ワークショップ、企画運営など演劇を中心とした活動を展開中。平成27年度(第66回)芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞(シンポジウム「より良い観劇システムの構築に向けて、今できること」ほかの活動)。2016年12月、第14回読売福祉文化賞(一般部門)をTA-netとして受賞。
藤井 慎太郎(ふじい しんたろう)
早稲田大学文学学術院教授。フランス語圏(フランス、ベルギー、カナダ)および日本の現代舞台芸術の美学と制度を研究する。主な著作に監修書『ポストドラマ時代の創造力』(白水社、2014年)、共訳書『演劇学の教科書』(国書刊行会、2009年)、共編著『演劇学のキーワーズ』(ぺりかん社、2007年)、共同責任編集Théâtre/Public, no 198, “Scènes françaises, scènes japonaises : allers-retours”, 2010など。『炎 アンサンディ』(シアタートラム、2014年)の翻訳によって2015年小田島雄志翻訳戯曲賞受賞。2013年「新しい演劇人<ドラマトゥルク>養成プログラム 未来のアートマネジメントに向けて」責任者。
藤田 直哉(ふじた なおや)
文芸評論家。二松学舎大学、和光大学非常勤講師。1983年、北海道札幌市生まれ。博士(学術)(東京工業大学・2014年)。編著『地域アート 美学/制度/日本』(堀之内出版)を2016年に刊行。その他の著作に『虚構内存在 筒井康隆と〈新しい《生》の次元〉』、笠井潔との対談『文化亡国論』(響文社)、共著に『floting view:郊外からうまれるアート』(トポフィル)『3・11の未来:日本・SF・想像力』(作品社)、『ゼロ年代+の映画:リアル、フェイク、ガチ、コスプレ』(河出書房新社)など。『シン・ゴジラ論』が2016年12月28日に発売。
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