Bridge for Children, KGUで副代表を務めています、4回の南部真鈴です。今回のコラムは、普段とは少し違った内容で、BFCの活動についてお話をしたいと思います。
私は昨年の秋学期から副代表を務めており、来学期の11月には、代表・副代表の引き継ぎが行われる予定で、メインの活動を行う部署に関しては、秋学期に入り 10月には引き継ぎが行われます。そこで今回は、活動から退く前に、Bridge for Children, KGUの今後の活動について、特に『国際理解教育』について私が思うことを皆さんに共有したいと思います。
<BFCの活動の広がり>
BFCの活動といえば、よく知られているものとして、①国際理解教育(高校で出張授業をするもの)、②靴プロジェクト(支援先のフィリピンの子どもたちへ靴を届ける)が挙げられると思います。これは、海外だけでなく、日本でもきちんと視点をあて、私たちにできることを行う、国内外両方で支援していくBFCの大切な活動の形であると思います。
私がBFCに入会する前は、靴プロジェクトが主な活動であり、国際理解教育は現在ほど、大きな活動ではなかったそうです。
現在、国際理解教育の実施校は年々増加しており、今では年間10回(校)以上で行われています。国際理解教育の活動が増えたのは、単純に活動量が増え、活動の輪が広がっていることも理由の1つだと思いますが、学校側や先生方が、今の生徒(子どもたち)が国際的な問題について知り、考え、そして視野を広げて欲しいという思いや、現在国際的な活動をしている大学生だからこそ、伝えられることがある、と考えているからではないか、と思っています。
事実、BFCに所属するメンバーは、自ら海外へボランティアやフィールドワークに行き、大学でも積極的に学んでいることで、視野が広く、多くの経験を発信していくことができる人が多く存在します。国際理解教育の授業を受けた生徒からは「貧困について考えられたことで、自分にできることをこれから考えようと思った」などの声をいただき、実際にリアルな話を聞くことで、何か考え、行動する機会になっていると感じています。
<国際理解教育のコンテンツ>
今までBFCでは、主な支援先である、「フィリピンの子どもたちの貧困の現状」について、お話をさせていただいていることがほとんどです。それは、所属するメンバーがフィリピンへのフィールドワークを経験していたことに理由があります。ですが、現在のBFCではフィリピンだけでなく、カンボジアやネパールなど、様々な国でのボランティア活動や、フィールドワークの経験がある学生がいます。このことにより、全員が同じ経験をベースに授業をすることができないという課題が存在していますが、私は逆に今までとは違い、メンバー同士で互いの経験を伝え合うことによって、意見交換や知識をインプットすることにつながり、メンバーの視野が広がり、より考えも深まるのではないか、と考えています。また、国際理解教育の授業においても、フィリピンの問題だけでなく、他の国の問題を扱うことができるので、問題の現状を他のアジア諸国と比較しながら、課題を一国だけでなく、アジア地域全体で捉えることができるのではないでしょうか。
今後、国際理解教育の授業のコンテンツに関しては、回を重ねるごとに、内容が変わっていくと思います。そして、メンバーには今まで以上に、自ら ボランティアやフィールドワークなどへ参加し、経験を積んで、それをぜひBFCで発信して欲しいと思います。
<国際理解教育の向かう先>
現在のBFCで扱う課題は、アジアの国々の貧困など、一般的には発展途上国と呼ばれる国に存在する課題です。国際理解教育では、貧しい子どもたちの生活をビデオや写真で伝えることで、どうしても 私たち日本人が、三食ご飯を食べ、きちんと教育を受け、裕福な生活をしている、という認識を与えてしまいます。ですが実際に自分たちの住む日本を見てみると、日本にも多くの「子どもや教育に関連した問題」が存在します。母子家庭で貧しい子どもや、進学したくても金銭的にできない子どもなど、政治に関心のない若者など、数多くの問題があります。
今の国際理解教育では、発展途上国の課題を多く扱いますが、それだけでなく、日本に存在する課題や、また日本よりも進んでいると言われているような国の教育制度や、子どもたちの生活についても扱い、将来 日本を支えていく今の子どもたちが、海外だけでなく日本の現状を良くしていくため、学生の頃から共に考え、アクションと取るきっかけを与えていくことができたら、と思います。
<最後に>
BFCは現在、転換期と言えると思います。新たなメンバー体制加え、今後紹介があると思いますが、新たなプロジェクトが2つ始まります。またメインの企画以外にも、クラウド・ファンディングを活用した財務局による、活動資金集めや、広報局でのBFCの活動紹介など、新たな取り組みが始まったことで、今まで以上に確実に活動の輪は広がっています。私自身はBFCを卒業することになりますが、それまでに きちんとした組織体制とメンバーへの教育、企画を確実なものにしたいと思っています。
これから、BFCの活動の輪が学内で広がるだけなく、学外で広がることで、より多くの支援・活動が実現でき、私たちの理念である”For the Children’s Smile”につながっていくと思います。今後とも、Bridge for Children, KGUに多くの関心と、活動へのご協力をお願いいたします。
<国際理解教育の様子>